こんにちはー!Romaです。
今回も、知っておくべきブルゴーニュの生産者を村ごとにご紹介させて頂きます。
ここまで5回に渡りご紹介をしてきたこの企画。
今回はいよいよ、コートドニュイ地区では最後の村となるヴージョ村です🍷
前回までの記事↓
実際にワイン好きの方やソムリエ仲間との
会話に頻繁に出る生産者をご紹介します!
この記事は、ワインの勉強を始めたばかりの方に向けて書いております。
ブルゴーニュラヴァーの方には物足りない内容かと思いますが、温かい目でご覧頂けたら幸いです^^
また、出来るだけ分かりやすくお伝えしたいと言う意図からカタカナを多く使用します。
カタカナで書く事により、どうしても文字数が増えてしまうため、以下の略語を使用させて頂きますので予めご確認下さい。
・シャンボール・ミュジニー → C.M
・ヴォーヌ・ロマネ → V.R
・ニュイ・サン・ジョルジュ → N.S.G
・グラン・クリュ(特級畑) → G.C
・プルミエクリュ(1級畑) → P.C
まずは、村の特徴から簡単にご説明させて頂きます!
それでは行ってみましょう!!
C.M村とフラジェ・エシェゾー村に隣接し、200名程しか暮らしていない小さな村で、コートドニュイ地区で最大面積を誇るクロドヴージョG.Cが村の大半を占めています。
村の名前はC.Mとの村境に流れる小さなヴージョ川に由来します。
1098年、シトー派の修道院がヴージョ村から東へ15キロの場所に本山を開いたのをきっかけに、クロ・ド・ヴージョG.Cを含めたこの辺りの畑を獲得していきます。
しかし、1789年のフランス革命で、シトー派が所有していた畑はもちろん、修道院までもが剥奪され、クロドヴージョの畑は競売にかけられました。
約51haもあるクロドヴージョの畑ですが、競売の際に細分化されてしまった事。また、ナポレオン法典により、相続の際には子供達が財産(畑)を均等に分けると言う相続法があり、畑はどんどんと細分化され、今や約80の所有者がいる、少し特質的なグランクリュ です。
意外ですが、フランス革命以前、クロドヴージョは単独所有の畑でした。
区画ごとで収穫された葡萄を生産者のスタイルに合わせて混ぜ合わせる事で、
現代とは異なる素晴らしいグランクリュを生み出していたそうです。
クロ・ド・ヴージョは、コートドニュイの中で最も標高の低い位置にあり、国道D974号線、通称グランクリュ街道に唯一面しています。
畑自体は緩やかな傾斜で、畑の最上部からは最高のワイン、中腹部では良質なワイン、最下部では並のワインが造られると言われています。
最下部では水捌けが悪く、村名ワインと遜色がないとも言われておるぞ!
しかし、個人的には最下部の畑から造られる良質なワインに出会った経験もあり、やはり造り手が一番大事なのだと考えています。
G.Cは上記で解説したクロドヴージョのみ。
P.Cも4つあるが、特筆すべき点も特に無いので割愛するぞ!
さて、ここからは本題に入り、覚えておくべきヴージョの生産者を紹介させて頂きます。
今回ご紹介する生産者以外にも良い造り手の方は沢山おられますが、今回の記事はブルゴーニュ入門編として書かせて頂きます。
ワインを覚えたての方にとっては多くの生産者を並べると混乱の元となり、結局どの造り手が大事なのかが分からなくなってしまいます。
私自身も初めは色々な本を読んで覚えようとしましたが、かなり苦戦をした経験があります。
そのような理由から今回は1人の生産者に絞ってご紹介をさせて頂きますので、ワイン生産者を覚える第一歩としてこの記事がお役に立てれば幸いです。
それでは参りましょう!
伝説の造り手の意志を受け継ぐ名門ドメーヌ、アラン・ユドロ・ノエラです。
ドメーヌ・アラン・ユドロ・ノエラの設立は1964年。
S.M家系のアラン・ユドロ(人名)と、V.R家系のオディール・ノエラ(人名)が結婚し、ヴージョ村にアラン・ユドロ・ノエラとしてドメーヌを構えたのが始まりです。
このオディールのお爺様が、当時アンリジャイエと比肩されたシャルル・ノエラと言う伝説的な造り手で、1978年にシャルル・ノエラの畑4分の1をアラン・ユドロ・ノエラ が相続する事になります。
残りの4分の1は、同じく孫娘のアンドレと結婚したドメーヌ・ジャン・ジャック・コンフュロンが、残りの4分の2は、アンドレ姉妹の従兄に相続されましたが、1988年にドメーヌ・ルロワへ売却されます。
こうしてアラン・ユドロ・ノエラには、シャルル・ノエラが抱えていた珠玉の銘醸畑達とその伝統が転がり込んできました。
現在は、1988年生まれのアラン・ユドロの孫にあたるシャルル・ヴァンカネイが当主として指揮を振っています。
・ヴージョの所有畑
1)クロ・ド・ヴージョ(赤)
2)レ・プティ・ヴージョ(赤)
・ヴージョ以外の所有畑
3)リシュヴール(赤)
4)ロマネ・サン・ヴィヴァン(赤)
5)レ・スショ(赤)
6)マルコンソール(赤)
7)ボーモン(赤)
8)レ・シャルム(赤)
8)レ・ミュルジュ(赤)
※赤字が特級畑 ※青字が1級畑
※村名以上の広域を除く
※3〜7はV.R、8はC.M、9はN.S.G
ブルゴーニュラヴァー垂涎の畑ばかり。相続の関係から、ユドロノエラ、JJコンフュロン、ルロワの畑は隣接しているものが多く、そう言う視点で比較しても面白いです!価格が全然違うのは、、、笑うしかないですね^^
ワインは減農薬栽培で耕作されており、新樽の使用は控えめ。
旨味が口の中に広がるような、きめ細やかで華やかなワインをスタイルとしています。
また、最近では、伝統あるユドロ・ノエラの看板を背負う傍ら、買い付け葡萄でワインを造るネゴシアン業もスタートさせています。
こちらのワインには、自身の名を冠し、シャルル・ヴァンカネイの名でリリースがされています。
シャルムシャンベルタン 、コルトンなどのグランクリュも作っておるが、
ドメーヌの人気の為か、如何せん高いのが難点じゃの〜(泣)
◎ヴージョ村の知っておくべき生産者
・ドメーヌ・アラン・ユドロ・ノエラ
◎ヴージョ村の特徴
・村の75%をクロ・ド・ヴージョG.Cが占めている
・クロ・ド・ヴージョG.Cには、約80の生産者がいる
・コート・ド・ニュイで唯一、傾斜の上方部に畑を持たない
如何でしたでしょうか?
今回は、知っておくべき生産者ヴージョ編についてご紹介をさせて頂きました。
ヴージョ村に醸造所を構えているために、今回はアラン・ユドロ・ノエラを紹介しましたが、本来はV.Rの生産者と遜色がないくらい、良い畑を所有しています。
クロ・ド・ヴージョの区画も、最上部のヴージョ城付近に畑を所有しており、目と鼻の先にはミュジニーG.Cがあると言うとても良い立地の畑です。
毎年高騰化が進み、特にコート・ド・ニュイ地区のグランクリュは10万円を超えるものも少なく無いなか、クロ・ド・ヴージョG.Cは比較的購入しやすい金額で売られていますので、機会があれば一度試されてみては如何でしょうか?
ただしその際は、冒頭でもお伝えした通り、優良生産者のものを購入される事を強くお勧めします!
最後になりますが、今回も記事を書くにあたり、参考にさせて頂いた書籍は以下の通りです^^
ありがとうございましたm(_ _)m
◎参考書籍
今日もどこかでサルーテ🍷
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